【門前仲町・ヘッドスパ】睡眠薬について（ノックダウン型） | 門前仲町のヘッドスパが睡眠に関する豆知識や睡眠不足解消のヒントをお届け

こんにちは☀️
門前仲町・越中島エリアで睡眠改善のためのドライヘッドスパ＆睡眠整体をしていますゆくるのオオシロと申します！！！

今回は睡眠薬についてお話します。
睡眠薬は、私が施術しているお客様でも眠れないと飲んでいるという方が多くいらっしゃいます。
今回はその効果と身体への影響について学びになればと思います。
今回は「ノックダウン型」と呼ばれる薬についてお話しますので、よろしくお願いします。

睡眠薬の種類
まず、睡眠薬は大きく分けて２種類になります。
１つは脳の活動全般を抑える薬。もう１つは、不眠の原因と考えられる体内物質の分泌や伝達を調整する薬です。
睡眠薬としては前者のほうが多く、今でも医療機関で処方される多くの睡眠薬はこのタイプが該当します。
睡眠薬が出た初期の頃と比べると安全性は上がっています。
しかし、睡眠中の脳波を見ると、脳の活動全般を抑えて眠らせるタイプの薬では、深いノンレム睡眠が抑えられ、レム睡眠も短く、やはりつくられた睡眠状態となり、「自然な眠り」とは言えません。
欧米では脳の活動全般を抑える鎮静型のタイプを「ノックダウン型」と呼び、服用に警鐘を鳴らし、処方されることが急激に少なくなっています。

「ノックダウン型」のバルビツール酸系
睡眠薬として最初に登場したのは、もともと麻酔薬として開発されたノックダウン型のバルビツール酸系という種類です。
脳の中枢神経に作用するため、「眠らせる」という効果は強力でした。
ただ、効かせようとして少しでも量を増やすと呼吸が止まるなどの副作用が出るぐらい強力だったようで、しばしば自殺に使われることもあったそうです。非常に危険な薬だったため、世界中でほとんど使われなくなりました。

「ノックダウン型」のベンゾジアゼピン系
次に登場したのが、ノックダウン型のベンゾジアゼピン系の薬で、脳神経の興奮を抑える働きをしているGABAに作用する薬です。そのため、作用を強めると脳に強い鎮静効果が現れるようになります。脳の活動全般を抑えるので、自然な眠りをつくる薬とはいえません。
バルビツール酸系と比べるとベンゾジアゼピン系は安全が売りでした。
安全というのは、自殺目的で飲んでも呼吸抑制の少ない薬だったからです。しかし、多量に服用すれば呼吸は止まるし、他の抗精神病薬やアルコールと併用すると非常に危険な状態になります。

ノックダウン型の問題点
より安全だと言われていたベンゾジアゼピン系でも、バルビツール酸系と同様に飲み始めると止められなくなるという身体依存が問題視されるようになりました。
呼吸抑制は少なくても、脳全体を鎮静化するので、抗不安作用や筋弛緩、抗痙攣などの作用はあります。
鎮静化によって記憶障害や軽い意識障害、脱力感などの副作用も出て、長期間使用すれば間違いなく体にダメージを受けます。
それでも、やめられず禁断症状が出る、眠れない、不安になるというのが問題になりました。

日本では簡単に処方されている睡眠薬
日本ではベンゾジアゼピン系の薬を簡単に処方していますが、世界的には使用頻度が減少しています。
国ごとに医療制度が違うので単純に比較はできませんが、海外との比較をした報告書（国際麻薬統制委員会）では、ベンゾジアゼピン系を含む睡眠薬の人口あたりの消費量をまとめた統計で2015年の日本の消費量は国別で最も多く消費されていました。
2018年公表分ではイスラエルやアイルランドの消費量が急増し、日本は5番目になっているが、消費量は極めて多い方です。アメリカでは日本の半分以下、イギリスでは日本の10分の1以下の消費となっています。
ただ、日本で最も多く使われているベンゾジアゼピン系とほぼ同じ作用のある「デパス」は統計に含まれておらず、それを含めるともっと上位なのではないでしょうか。

まとめ
眠れないことはとてもつらいですし、それが続くと不安も強くなると思います。そうなったときには睡眠薬を飲むことはしょうがないことなのかと思います。
ただ、睡眠薬で作った睡眠状態は本来の睡眠とは違うということを学んでいただきたいなと思い、今回こういう記事を書きました。

睡眠で困っている方々が、なるべく睡眠薬を使わずに眠れるようになる手助けができればいいなと、私自身強く思っています。
そのためにドライヘッドマッサージや整体、そのほかにもいろいろな方法を模索していきたいと思います。

次回は、もう1種類の「不眠の原因と考えられる体内物質の分泌や伝達を調整する薬」について書きます。
よろしくお願いします。

★参考
・東洋経済オンライン　認知症の数十万人「原因は処方薬」という驚愕
・睡眠障害　現代の国民病を科学の力で克服する　西野精治